レセス加工
レセスとは
ヨーヨーの仕様に『レセス』と呼ばれるモノがあります。
ボールベアリングを内蔵したヨーヨーは、通常リターンシステムと言う機構を持っています。ヨーヨーの軸がボールベアリングになると長いスリープ(空回り)を得る反面、ヨーヨーにストリング(ひも)が巻けなくなってしまいます。そこで、軸の周りにストリングが引っかかる様な仕組みを作るのです。
それがリターンシステムです。
リターンシステムには、色々な種類があります。ポピュラーなリターンシステムは、フリクションステッカーやスターバースト等があります。フリクションステッカーは、ゴムの様な素材をしたステッカーをボールベアリング周りに貼り付けてやる事で、接触したストリングが引っかかって巻き取られるようになります。スターバーストは、ベアリングの周りにギザギザの星の様な出っ張りを作る事で同じようにストリングが巻き取れるようにしています。その他にもコルクで出来たブレーキパッドやシリコンリング等色々と存在しています。
このリターンシステム。ストリングを巻き取らせる時とヨーヨーをスロー(投)する時に重要な役目を果たすのですが、ヨーヨーがスリープしている時には、ヨーヨーの回転を妨げる邪魔者になってしまいます。
レセス加工とは、リターンシステム(主にフリクションステッカー)を貼り付ける部分を深く掘り下げ溝状にしてやる事で、スリープ中にストリングとリターンシステムが接触しないようにする加工の事を指しています。
レセス加工してみたい!
通常レセス加工をするためには、旋盤と呼ばれる工具でヨーヨーを削ってやらなければなりません。その為、誰でも簡単に楽しめる改造では無いのです。
しかしDUNCAN のドラゴンフライを使えば、簡単にレセス加工が可能です。なぜなら、リターンシステムがブレーキパッドなので始めからレセス状態になっているからです。
このドラゴンフライを使って誰でも出来るレセス加工をご紹介します。
まずコルクで出来たスターバーストを取り外します。すると、ブレーキパッドの形にピッタリ合うようにボディーの突起が現れます。この突起はカッターナイフで簡単に削る事が出来ますので、写真のように不要部分を削り取ってやります。
ここでの注意は、突起を全て取り除くのではなく、ベアリングに一番近い部分をほんの少し残す事です。この残った突起が無いとストリングがベアリングとボディーの隙間に入り込んで上手くスリープ出来ません。ストリングが隙間に入り込まないように突起を少しだけ残してください。
次にDifpadsを写真のように貼り付けます。フリクションステッカーでは、内径が合いませんのでそのまま貼り付ける事は出来ません。フリクションステッカーを利用する場合は、フリクションステッカーの内側を穴あけポンチ等で広げてあげてください。
せっかくレセス加工するのですから、ベアリングは脱脂しました。詳しい脱脂のやり方は、こちらのページをご覧ください。
そして組み上げると完成です。(*^-^*)v
感想
思った通りです。
素晴らしい完全バインド仕様です。
こんなに簡単にレセスができるなんて・・・!
ブレーキパッドのヨーヨーに感謝です。
軽くて完全バインド仕様で、全然戻らなくって、バインドでバッチーンって戻ってきます。
楽しい!(*^-^*)v
ただ・・・今回使用したDragonflyは、回すとカラカラ音がします。(^^;
キャップの径とボディーの径が同じくらいでキャップが少し滑っているみたいですね。(-_-;
アメリカンクォリティです。
でもコレはコレでケッコーいけます。
振り下ろす力加減で音が変わるので楽しいです。
しかし、たまにストリングがベアリングとボディーの隙間に挟まる時があります。カッターナイフだけを使った簡単な加工ですから仕方ないですね。プレイする時は、そのストリングの挟み込みに注意してくださいね。